金正日総書記の死が突きつける問題。

なんかいろいろ意見が分かれているらしいですね。韓国とかで。
敵である反面、国交がないとはいえ、元首みたいですから、哀悼の意を表わさないとまずいという政治的事情もあるし、韓国も右左の勢力がけっこう分かれているらしい。韓国人で日本語もできる人のTwitterで知ったのですが、金正日万歳を裁判所で唱えた左翼の人もいたみたいですね。ちなみにその人は右翼でした。

しかし、死のニュースには驚きました。金正日総書記というと、拉致を指示したということで、とかく日本では犯罪者扱いです。過去を振り返れば日本人はそれ以上のことをしているはずですが、そういうことを交渉のテーブルに着いて言われると、日本側はそれ以上進めないらしい。時の小泉、安倍政権では期待されたそうですが、うまく行かなかったのは歴史認識の問題もあったのでしょう。小泉さんは融通が効いたから、五人返してくれたと僕は思いますが、安倍さんは放棄した、と拉致被害者家族の蓮池透さんは本で言ってました。拉致被害者救う会もほとんど在特会の先駆けみたいになっちゃっているみたいで、政治的に利用したい人が後を立たないらしい。これは残念なことだと思う。

拉致被害者を救うためには日朝国交正常化をやらないといけない。そうすれば自然と帰ってくる問題なのではないかとも思う。ただ救う会の人たちは北朝鮮に対抗して日本でも核武装すべき、とか言っちゃっているみたいです。。こういう団体に圧力をかけられると政治家は脆いという側面はあるのかもしれない。

僕は今回の北朝鮮の指導者の死去と新しい指導者の誕生はそこまで批判する気もないし、筋合いもない。右翼向けに言えば、おなじような象徴天皇制というシステムの下で暮らしている日本人としては、哀悼の意を示さないのはおかしいし、左翼向けに言えば、同じようなシステムを許容している我々にとって北朝鮮を非難できるのか?と聞いてみたい。少なくとも平成天皇も調子悪くなったらしいけど、天皇と同じ偽装君主制北朝鮮の指導者の死を悼まないのなら、天皇の死も悼むなと言いたいです。結局、天皇金正日は別なんだと考えている限り、自民族中心主義に陥っている可能性はあるわけです。僕はそれが許せないです。

この意見を聞いてしこりが残る人がいると思うのですが、北朝鮮と日本、一体どこが違うのか、聞いてみたいです。金正日が死んで、泣き叫んでいる人たちは、ほんの二十年前くらいの日本にも普通にいたわけでしょ?過激な人たちは皇居の周りに集まって土下座したとか。。一体どこが違うというのでしょうか?

と意気込んで書いてみたのですけど、僕もそんなに詳しくは知りません。チェ・ゲバラについての著作を書いたことでも知られる太田昌国さんが拉致について書いた本があるので、それをまず読んでみたいですね。。