バニラスカイ

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

さて、正月はほとんどDVDを見て過ごしました。
あと特番放送のワンピースの「エピソードオブチョッパー」とかですか。
見てない、アニメ映画をこの際消化したかったのですが、ほかに関東圏では、「ハンターハンター」、「ブラックジャック劇場版」とかでした。

あと「ペリカン文書」も見ました。ペリカンは面白かったので、別の機会を設けて、書きたいと思います。

さて、「バニラスカイ」ですが、これはどんな感じの映画かといいますと、主人公の大富豪が自動車事故をきっかけに壊れていき、最後はバーチャルリアリティーに安住の場所を求める、というよくありそうで、ない感じの映画でした。

女優の魅力もよくて、ペネロペクルスとか、すごく魅力的でした。主人公は彼女を殴ったり、殺したりしたのではないかと自分で自分のことを疑うようなシーンもありますが、ペネロペクルスの魅力が大きい分、取り返しがつかない感じが大きな心理的なプレッシャーになるかもしれません。

まあ、それはともかく。

やはり面白いのはバーチャルリアリティの世界の話ということですよね。アニメでも、死んだ学生たちが死後の世界で学校生活をする羽目になる「エンジェルビーツ」、実は幻想世界で学校生活をしていた、という「リトルバスターズ」などありますし、アニメ化になって好評だった、「ソードアートオンライン」がありました。あとライトノベルですと「優しい煉獄」なんかがドンピシャです。

そのすべてに共通するかはともかくとして、バニラスカイバーチャルリアリティーの接近は、カメラワークとかの感じを含めて参考になったのではないでしょうか。基本的にバーチャルリアリティというと、大きいところでは、セックスとの関係がかなり根深いと思いますが、「優しい煉獄」なんかはお金(バーチャルリアリティの中での通貨)が無くなくなると、自分そのものが消える、というシュールな展開でした。資本主義を考える上でもアニメ化してほしかった作品だったなあ、と感慨が深いです。

あとは大体セックスへの欲求不満を解消するためだとも言えますが、バーチャルリアリティは大きな意味では、喪失そのものと向き合う場所であるかのようです。自分の存在の欠如(その結果として、バーチャルリアリティの世界にいる)、相手の存在の欠如(相手が現実にはいないからバーチャルにいる)、(楽しい学校生活という)経験の欠如を描いたのが、「エンジェルビーツ」、「リトルバスターズ」でしょう。

僕の知る限りですが、バーチャルリアリティは何かが欠如しているお話だと考えたほうがいいのかもしれないです。

いまいち、「ソードアートオンライン」はカテゴライズしづらいですが、理想の相手を求めて冒険する、という線でしょうか。原作は読んでませんが、アニメは盛り込みすぎたのが傍から見ても明らかで、どうもそんな印象しかありませんでした。