アニメ。（a kite and kite Liberator） - 半疑(ハンギ)の日常的省察

梅津泰臣という人を遅まきながら初めて知った。

iTunesは映画も配信していて、200円で見れたのは良かったけど、別に探せばタダで見ることも可能だから、ちょっと見てみて欲しい。アニメとは思えないくらいの情景感がある。

本編は一時間ほどらしいのですが、エロ描写をカットした海外版があるらしく、どうやら僕が見たのもそれらしいです。Amazonのサイトでは、「こんな変態が正常位でやるなんてありえない」という書き込みがありました笑。kite LIberatorはkiteの続編で、世界観を現代風にアレンジしたものですが、これもなかなかよかったです。（もしかしたら好みが分かれるかもしれませんが。コメント見てても賛否が分かれました。）

この両方のアニメの監督であり、キャラクターデザインを手がけたのが梅津泰臣さんだそうで、海外にもファンは多いそうです。

http://www.beyondhollywood.com/david-ellis-adapting-the-japanese-anime-kite/

海外のそれ系のサイトでは、David R. Ellis (←クリックすると飛びます)という人が実写版の監督をするという話がけっこう出ています。もちろん日本語のサイトでも。→ http://eiga.com/news/20110905/4/

梅津さんのコメント

公式にアメリカの一部マスコミに発表されたみたいで驚きました(笑)。まだ内緒だと思ってたので。監督はデイヴィッド・Ｒ・エリス。この監督の作品は以前、セルラーを見ています。これは面白かったですね。しかし監督候補も二転三転してましたからどうなるのか期待と不安が半々でしたが一先ず決まって良かったです。報じられているように内容はアニメ版と違うのだけどスピリットが同じなら変わっても良いと思っています。むしろ同じシチュエーションでやるなら予算的に大変かと。詳しくは日本で公式発表できる時にまたお伝えしたいと思います。みなさん、お楽しみに！

http://nailwonder.blog44.fc2.com/blog-entry-435.html

うん、楽しみに待ってます。
もうすでに撮影には入っているので、何事もなかったら、そろそろだとおもうのですが。。

英語のwikiを見てみると、タランティーノが影響を受けているとか。

Kill Bill writer and director Quentin Tarantino recommended Kite as part of actress Chiaki Kuriyama preparations for her role as Gogo Yubari in the first film. A scene in the music video for the song "Ex-Girlfriend" by No Doubt is based on Kite.

http://en.wikipedia.org/wiki/Kite_(film)

栗山千明の役作りのために推奨したと書いてありますね。（グーグル翻訳で確認・・）

Ex-Girlfriend （女友達以上？）という音楽のミュージックビデオはカイトに基づいているんだ、と発言したそうで。でも少し見ているとあまり似ている気はしないけど。

（これがタランティーノが作ったMusic video っぽいのだけど、あんまりにてない気がする。）

マンガも一冊出ているみたいですね。続編のタイアップでしょう。

梅津作品を見て、話の筋とキャラクター造形の関係性というのがアニメは作れるのかもしれないなあ、と思いました。暗い世界観とキャラクターたちがどことなく合っている気がします。底知れなく明るいキャラクターが暗い現実に引き込まれるような話もそれなりに意外性があって面白いのですけど、陰のあるキャラクター、すねに傷を持つ悪漢の造形には、話の筋を補強するほどの説得力はあったと思います。

「君が思っているより、大人はずるくて卑怯なんだよ」と刑事が女子高生に言うシーンがあるのですけど、「なるほど」と強く思ってしまいました。

　内容的にはけっこうダークですよね。12歳から性的奴隷&殺人鬼の人生を強いられている女子高生が主人公で、これはアニメを規制する側からみたらけっこう問題作なのかもしれない。（それでも作品が残っているのですが）だけど、時として大人の道具になっている子供という存在や役割にも目が向くような作品だと思います。ただの子供が教われて終わりというアニメではなくて、どのように青少年が主体的に生きるか、ということがテーマになっていて深いなあと。

　

続編のLiberatorですが、ちらっと猟奇性が出てきますが、これはエロはパンチラくらいです。話も荒唐無稽といえば荒唐無稽なんですが、まあ前作と世界観をくらべてみるのも興味深いですね。

実写版は早くできるのかなあ。