Rio Rainbow Gate! について書いてみた。

Rio Rainbow Gate! を放映されたものは全部見てみました。実は何話か見逃したのですが、これで今期最高のアニメだー、とか言っていた訳です。恥ずかしい。(汗。
しかも三話も見逃していたことに気づきました。(リナ回をほとんど飛ばしていた汗)これじゃあ、良さが分かる訳がなかった。反省を噛みしめて書いてみました。

まだ途中ながら話をまとめてみると、カジノでディーラーとして働くリオは別名「勝利の女神」と呼ばれ、お客のことを第一に考えて行動する一生懸命なキャラクター。そのリオの元に続々と勝負を挑んでくるディーラーやギャンブラーたちが毎回登場する。果たしてリオは勝ち残り、オーナーのトム・ハワードの無茶なセクハラっぽい業務命令をくぐり抜けることができるのか、という感じのストーリーです。正直、リオのおっぱいを強力な武器にしている側面はあります。それどころか脱衣ゲームっぽかったり、ドキドキな要素はありますが、紳士の嗜み程度でいいじゃないか、と言うに留めたい。毎回ギャンブルの時に衣装が変わったりするのは魅力といえば魅力です。(いえはっきりいって魅力なのでした(^_^;)) その業務命令にある時は拒絶し、またある時はお客様の為にとしぶしぶ従うのですが、その姿は小学生くらいのミントからも「いい人過ぎない?」と言われるほどなのでした。

さて、途中からライバルキャラのリナが出てくるのですが、一時は姉妹同然に同じ屋根の下で育った親友が、実は異母姉妹でしかも主人公が裏切られて初の敗北を喫するという筋書き、これがリナ回でした。(敗北といってもショックと体調不良のあまり倒れるだけなのですが・・・) 姉妹同然と思っていた親友が本当に姉妹であり、かつ裏切られるとは、一体どんな気持ちだろうか?最近のオタク市場には血の繋がらない妹ジャンルがあるみたいなのですが、正直よくわかんないのでありました。(´・_・`) 血のつながっていない妹が実は血がつながっていた、とか言われても、困る(笑。ええ、困りますとも。

8話目の二人が対決する放送で「リオ、あなたがいると私は幸せになれないのよ」と言い放つ、リナ。ううーん、それなりに心理的に衝撃でした。確か以前、4話目でリナは「私はまだ幸せじゃないけど、幸せになる為に頑張っている」というようなセリフがあって、それと対応しているのでしょう。4話と8話が呼応しているとは、けっこう安定していたシナリオだったのかなと思わせます。また4話には仲良さそうに2人が食事したり、プールサイドで話をしたりするシーンもあって、胸を締め付けられますね。むむむ。

監督は「武装錬金」も手がけた、加戸誉夫。けっこうキャリアある人ですね。Rioは落ち着いているアニメだと思いますので、納得です。

さて、このRioの原作は何か知ってますか?
なんとテクモから出していたパチスロらしいですよ。これはすごい。(テクモは1998年ごろからパチンコ機に参入していたようです)

パチンコ&パチスロはやらないので良く知らないのですが、パチンコにアニメキャラが広がった経緯について最近本も出ていますが、その逆のバージョンは珍しいのではないでしょうか。僕も知っているパチンコ機はマンガ・アニメ由来のものを除くと、海物語ですけどアニメになりましたっけ。

パチンコ機のキャラクターって要は人をその場に釘付けにしないといけないと思うのですよ。より長い時間お客さんにパチンコの前に座ってもらうことで、パチンコ屋は売り上げが上がると思うのです。このことを考えるとやっぱりRioはすごいなと思う。長い時間、客の視線に耐えられる様に作られたキャラであり、また耐えてきたキャラクターでしょう。それに2003年からですからけっこう長く人気を保ってきたキャラクターではないでしょうか。それが今回アニメ化されたわけですね。とうとうパチンコからキャラクターが生まれ、アニメ化=物語化されたわけです。

ここがまずRioの特殊な事情みたいで、なぜかというとパチスロ(いわゆる萌えスロとも)時代からブラッシュアップされる度に、きちんと主役と脇役のキャラクターたち、世界観を構築してきたみたいで、最終的には30くらいのキャラクターを作り上げたみたいです。そこでだいたいアニメ化に必要な土台は揃ったみたいです。先にもありましたがパチスロ時代にはテクモからRioは作られていたのですが、一昨年コーエーと合併してコーエーの持っていたアニメ化のノウハウが伝えられることによって、今回のアニメ化へと進んだみたいです。

さて、なぜ物語が必要だったのか。それはプロデューサーでありRioの生みの親の原尾宏次(現・コーエーテクモ取締役)さんは、もともと家庭用ゲーム機などで仕事をしていたスタッフに物語を活用することで、仕事の意義を説明したり、モチベーションを上げていたとインタビューで述べている。つまり物語によってイメージの共有がされやすくなったり、作業効率が上がったということであるだろう。その物語の親和性の傾向が結果的には人気のパチスロ機になり、アニメ作品になる訳である。これはパチスロという本質的には物語を必要としないところにも、物語が派生した好例だろう。(他にも原尾さんは別のインタビューにおいて、携帯ゲームの「怪盗ロワイヤル」を引き合いに出して、物語は必要だし、その細部も重要だと指摘している。) 意外と物語はコンテンツを作る上でも必要なことなのかもしれない。物語を作ったのは、原尾さん1人だったとしても。(また原尾さんは「ゲーマガ」という雑誌でRioを連載した時があるとのこと)

そして、コーエーと合併したとはいえ、テクモから出ているアニメということに気をつけましょう。テクモは昔はアーケードゲームコンシューマーゲームのメーカーでしたね。実はアニメ版は背景からセリフの一つ一つまで先の原尾さんのチェックを受けているそうなので、ゲームメーカーがアニメの監修をしている、ちょっと特別な例だと思います。それなので「ソロモンの鍵」、「ボンジャック」というテクモが出したかつてのゲームがキャラクター設定などのちょっとした形で出ているみたいです。また実際「スターフォース」はあのレトロなプレイ画面がアニメでは出てきました。またピンボールみたいな対戦も出てきています。Rioは単なるおっぱいアニメに非ず、ゲーム会社の意地も感じさせてくれるアニメなのでありました。

長くてすいません、汗。

参考URL http://riorainbowgate.com/index.html (公式サイト)